隣の席の悪魔【旧版】
◇ 空 side ◇

うるさい。

ほんと、
うるさい。

朝からずっと、
喋ってる。

なんなんだ、
あいつ。

最初の印象は。

“落ち着きのないチビ”

俺の他にも、
背が低いやつがいるらしい。

葛西から聞いていた。

それが。

こいつ。

星野紬だった。

身長の割に、
声がでかい。

よく喋る。

よく笑う。

俺と真逆。

話を聞いただけでも、
絶対関わりたくないと思ってた。

なのに。

――「努力型、でしょ」

あれは、
意外だった。

みんな、
俺のことを
勝手に“天才”って言う。

塾に行ってないから。

勉強できるから。

……でも。

やってる。

見えないところで、
ちゃんと。

だから。

見抜かれた時。

少し驚いた。

しかも。

それが隣のこいつっていうのが、
なんかムカつく。

もう一度、
ぐしゃぐしゃの紙を見る。

ありんこ。

やっぱり、
あほすぎる。

小さくため息をついて。

俺は、
紙の端にペンを走らせた。
< 10 / 150 >

この作品をシェア

pagetop