隣の席の悪魔【旧版】

遠くの高校

夏。

セミの声。

窓の外。

真っ青な空。

教室の後ろには、
進路希望調査の紙。

気づけば。

みんな、
“その先”の話をするようになっていた。

「紬どこ受けるの?」

「まだ悩んでるー!」

そんな会話。

私はシャーペンを回しながら、
ぼんやり窓を見る。

その時。

隣から、
低い声。

「……星野」

「ん?」

空くん。

真面目な顔。

「今日、
走るか」

「走る!」

私はすぐ笑った。

でも。

その時の空くんは、

少しだけ、
いつもと違って見えた。
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