隣の席の悪魔【旧版】
◇
「……星野」
低い声。
顔を上げる。
空くん。
目の前にしゃがみ込んでる。
その顔を見るのが、
少しだけ怖かった。
「立てる?」
私は俯いたまま、
小さく首を振る。
すると。
空くんが、
小さくため息をついた。
「……ほら」
腕を引かれる。
私はそのまま、
近くのベンチへ座らされた。
「……浴衣、
汚れた」
ぽつり。
言った瞬間。
なんか。
急に悲しくなった。
「私、
帰る」
花火。
見たかった。
でも。
膝も痛いし。
下駄も擦れてるし。
浴衣も汚れたし。
ヨーヨーも、
割れちゃった。
その時。
空くんが、
少しだけ眉を寄せた。
でも。
何も言わないまま立ち上がる。
「え」
「ここいろ」
短い声。
「絶対動くな」
そのまま。
空くんは人混みの中へ走っていった。
「……星野」
低い声。
顔を上げる。
空くん。
目の前にしゃがみ込んでる。
その顔を見るのが、
少しだけ怖かった。
「立てる?」
私は俯いたまま、
小さく首を振る。
すると。
空くんが、
小さくため息をついた。
「……ほら」
腕を引かれる。
私はそのまま、
近くのベンチへ座らされた。
「……浴衣、
汚れた」
ぽつり。
言った瞬間。
なんか。
急に悲しくなった。
「私、
帰る」
花火。
見たかった。
でも。
膝も痛いし。
下駄も擦れてるし。
浴衣も汚れたし。
ヨーヨーも、
割れちゃった。
その時。
空くんが、
少しだけ眉を寄せた。
でも。
何も言わないまま立ち上がる。
「え」
「ここいろ」
短い声。
「絶対動くな」
そのまま。
空くんは人混みの中へ走っていった。