隣の席の悪魔【旧版】


しばらくして。

「……はっ」

息を切らしながら、
空くんが戻ってくる。

「空く――」

「乗れ」

え。

私は瞬きをする。

空くんが、
私の前でしゃがみ込む。

「送る」

「え、でも」

「いいから」

「重いよ」

すると。

空くんが、
小さく鼻で笑った。

「ちびだから大丈夫」

「失礼!!」

私はむっとしながら、
そっと空くんの肩へ手を置いた。

広い。

あったかい。

背中越しに聞こえる、
少し速い呼吸。

……小さいくせに。

私はそっと、
空くんの背中へ体を預けた。
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