隣の席の悪魔【旧版】


外は、
小さな雪が降り始めていた。

窓の向こう。

白い粒が、
静かに落ちていく。

「わ、雪」

私は窓へ近づく。

その時。

「あっ」

冷たい窓に触れた瞬間、
指先がじんっとした。

「手冷た」

すると。

後ろから、
低い声。

「そりゃそうだろ」

空くん。

いつの間にか、
すぐ後ろに立ってる。

近い。

そのまま。

空くんが、
私の頬へ温かいものを押し付けた。

「わ」

カイロ。

あったかい。

「ありがと」

「返せよ」

「えぇぇ」

ふっ。

少しだけ笑う声。

私はカイロを両手で包みながら、
窓の外を見る。

雪。

図書室。

西日。

隣にいる空くん。

なんか。

雪の音まで、
聞こえそうだった。
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