隣の席の悪魔【旧版】


「……星野」

「ん?」

空くんは窓の外を見たまま、
ぽつり。

「落ちたら笑う」

「最低」

私は思わず吹き出した。

「励ましなよ!!」

「受かるだろ」

即答だった。

私は思わず空くんを見る。

空くんは、
前を向いたまま。

また、
胸の奥が、
じんわりあったかくなる。

私は小さく笑った。

「……空くんもね」

空くんが、
少しだけ目を細める。

窓の外。

白い雪。

静かな図書室。

カイロの熱。

この雪が溶ける頃には。

きっと、
今とは違う春が来る。
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