隣の席の悪魔【旧版】


走り終わったあと。

私は空を見上げる。

冬の夜。

星。

白い息。

その時。

空くんが、
ぽつり。

「……星野」

「ん?」

少し沈黙。

そして。

「泣くなよ」

私は思わず笑った。

「泣いてないし!」

空くんは、
少しだけ目を細めた。

「……そ」

短い声。

でも。

その言い方が、
“分かってる”
みたいで。

私は余計に、
泣きそうになった。
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