隣の席の悪魔【旧版】
◇
図書室。
静かな空気。
窓から差し込む、
夕方の光。
ページをめくる音だけが、
小さく響いている。
空くんは、
慣れた手つきで本の返却手続きを済ませた。
「空くんって、
図書室よく来るの?」
「たまに」
絶対嘘。
慣れてるもん。
私は本棚の間を歩きながら、
背表紙を眺めた。
その時。
ふわっと風が吹く。
「……あ」
甘い匂い。
私は思わず窓の外を見る。
夕焼け。
揺れる木。
そして。
「金木犀」
私は瞬きをした。
「空くん、
分かるんだ」
「……有名だろ」
「えー、
なんか意外」
「だから失礼」
私は思わず笑った。
窓から入る風。
オレンジ色の光。
金木犀の匂い。
静かな図書室。
ページをめくる音。
隣には、
空くん。
この場所だけ。
時間が少し、
ゆっくり流れてるみたいだった。
図書室。
静かな空気。
窓から差し込む、
夕方の光。
ページをめくる音だけが、
小さく響いている。
空くんは、
慣れた手つきで本の返却手続きを済ませた。
「空くんって、
図書室よく来るの?」
「たまに」
絶対嘘。
慣れてるもん。
私は本棚の間を歩きながら、
背表紙を眺めた。
その時。
ふわっと風が吹く。
「……あ」
甘い匂い。
私は思わず窓の外を見る。
夕焼け。
揺れる木。
そして。
「金木犀」
私は瞬きをした。
「空くん、
分かるんだ」
「……有名だろ」
「えー、
なんか意外」
「だから失礼」
私は思わず笑った。
窓から入る風。
オレンジ色の光。
金木犀の匂い。
静かな図書室。
ページをめくる音。
隣には、
空くん。
この場所だけ。
時間が少し、
ゆっくり流れてるみたいだった。