隣の席の悪魔【旧版】
◇
「っ、空くん!!」
聞き慣れた声。
振り向く。
人混みの向こう。
いた。
「……星野」
その瞬間。
肩の力が、
少し抜けた。
「ご、ごめん!!
迷った!!」
息切れてる。
顔真っ赤。
世話が焼ける。
「……だから言った」
「だって人多いし!!」
「言い訳」
星野はむっと頬を膨らませる。
その時。
星野の隣に立っていた男子が、
苦笑いしながら言った。
「星野さん、
めっちゃ焦ってたよ」
「ち、違うし!!」
「いや、
普通にオロオロしてたじゃん」
「言わないでよー!」
星野が、
男子の肩を叩く。
その様子を見ながら。
『裏でモテるタイプ』
葛西の言葉が、
やけに頭をちらついた。
「でも、
ありがと!
ほんと助かった!」
星野が笑うと、
そいつは手を振りながら走っていった。
星野が、
ちらっと俺を見る。
舌を出して笑ってる。
反省してる顔じゃない。
「……ほんとばか」
呟いて、
歩き出す。
「ごめんなさいってばー」
その時。
俺はぽつりと言った。
「……仲良くなりすぎ」
「え?」
「この短時間で」
俺は前を向いたまま、
小さく言う。
「何?
なんのこと?」
「さっきのやつ」
「え」
「どんなコミュ力してんだよ」
星野は、
不思議そうに首を傾げた。
「っ、空くん!!」
聞き慣れた声。
振り向く。
人混みの向こう。
いた。
「……星野」
その瞬間。
肩の力が、
少し抜けた。
「ご、ごめん!!
迷った!!」
息切れてる。
顔真っ赤。
世話が焼ける。
「……だから言った」
「だって人多いし!!」
「言い訳」
星野はむっと頬を膨らませる。
その時。
星野の隣に立っていた男子が、
苦笑いしながら言った。
「星野さん、
めっちゃ焦ってたよ」
「ち、違うし!!」
「いや、
普通にオロオロしてたじゃん」
「言わないでよー!」
星野が、
男子の肩を叩く。
その様子を見ながら。
『裏でモテるタイプ』
葛西の言葉が、
やけに頭をちらついた。
「でも、
ありがと!
ほんと助かった!」
星野が笑うと、
そいつは手を振りながら走っていった。
星野が、
ちらっと俺を見る。
舌を出して笑ってる。
反省してる顔じゃない。
「……ほんとばか」
呟いて、
歩き出す。
「ごめんなさいってばー」
その時。
俺はぽつりと言った。
「……仲良くなりすぎ」
「え?」
「この短時間で」
俺は前を向いたまま、
小さく言う。
「何?
なんのこと?」
「さっきのやつ」
「え」
「どんなコミュ力してんだよ」
星野は、
不思議そうに首を傾げた。