隣の席の悪魔【旧版】


放課後。

私は駐輪場で立ち止まる。

空くんと走る時、
いつも待ってる場所。

クラス替えって、
なんか嫌い。

その時。

後ろから、
小さな声。

「帰んないの」

振り向く。

空くん。

カバンを肩にかけたまま、
眠そうな顔。

私は思わず笑った。

「空くん!」

「……なに」

「なんか久しぶり!」

「今日も会ってる」

確かに。

でも。

……違う。

授業中。

隣を見ても。

放課後。

鞄を持つ時も。

いないじゃん、
空くん。
< 68 / 150 >

この作品をシェア

pagetop