隣の席の悪魔【旧版】


空くんは本を開く。

私は頬杖をつきながら、
ぼーっとその横顔を見る。

長いまつ毛。

静かな顔。

なんか。

空くん見ると、
ほっとする。

その時。

「……なに」

本から目を上げないまま、
空くんが言った。

「え?」

「見すぎ」

……バレてた。

私は慌てて視線を逸らす。

「見てないもん」

「変なやつ」

ふっ。

少しだけ笑う声。

空くんは、
こういうところがずるい。
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