【執着兄弟の溺愛シリーズ】内緒の三つ子を出産したら、執念で見つけ出した凄腕パイロットから重たい独占愛を刻み込まれる
「――ということがあって、男性を信じるのが怖くなってしまって……」
静かに相槌を打ちながら話を聞いてくれていた氷室さんは、私が話し終えると「その男、最悪だ」と静かな怒りを燃やしながら吐き捨てた。
「でも、結局は私が男性を見る目がなかっただけなので……」
「悪いのは騙される方じゃなくて、騙そうとする方だよ。ただ、そんな男だって早めに気付けたのは不幸中の幸いだ」
「ポジティブに考えればそうですね」
「だけど、やっぱり腹立つな。その男に小指を箪笥にぶつける呪いをかけてやりたい」
氷室さんは残りのハイボールをクイッと一気に煽った。自分のことのように憤ってくれる彼にじんわりと胸が温かくなる。
「うわぁ、それ嫌だ。地味に痛いやつですね」
「そうそう」
氷室さんと私を目を見合わせてクスクス笑い合う。
話していくうちに氷室さんがただ優しいだけの人ではないと気付いた。情に厚く、飾り気のない性格で人間味がある
笑いが収まると、氷室さんは真っすぐ私を見つめた。
「でも、俺なら二股なんて絶対しないし、凛花を不安にさせたりしないよ」
氷室さんは先程とは打って変わって真剣そうな表情で言う。
「ひ、氷室さんってば。からかわないでくださいよ」
おどけて言うも、氷室さんはまるで愛おしい人を見つめるような熱っぽい視線を私に送り続ける。
「からかってなんていないよ。って言っても、まだ出会ったばかりで信じられないと思うし、これから俺なりの誠意を見せて振り向かせてみせるよ。だから、ちゃんと俺をひとりの男として意識して」
その視線に私はたじろぎそうになる。口調はいつもと変わらず穏やかにも関わらず、絶対に逃がさないという強い意志を感じる。
彼の言葉に鼓動が速くなり、頬が一気に熱くなる。
なんて答えたらいいのか分からず黙り込む私の心境を察したのか、氷室さんは「あ、何か追加注文する?」とさらりと話を変えてくれた。
さっきの視線はいったいなんだったんだろう……。
今も心臓はうるさく鳴り続ける。気を紛らわせるには食べるしかない。
「じゃあ、唐揚げと枝豆を。それから烏龍茶もお願いします!」
「了解」
食事を終えた後、氷室さんはさっと会計を済ませて店にタクシーを呼び、断る私に万札を握らせるとスマートに立ち去ったのだった。
静かに相槌を打ちながら話を聞いてくれていた氷室さんは、私が話し終えると「その男、最悪だ」と静かな怒りを燃やしながら吐き捨てた。
「でも、結局は私が男性を見る目がなかっただけなので……」
「悪いのは騙される方じゃなくて、騙そうとする方だよ。ただ、そんな男だって早めに気付けたのは不幸中の幸いだ」
「ポジティブに考えればそうですね」
「だけど、やっぱり腹立つな。その男に小指を箪笥にぶつける呪いをかけてやりたい」
氷室さんは残りのハイボールをクイッと一気に煽った。自分のことのように憤ってくれる彼にじんわりと胸が温かくなる。
「うわぁ、それ嫌だ。地味に痛いやつですね」
「そうそう」
氷室さんと私を目を見合わせてクスクス笑い合う。
話していくうちに氷室さんがただ優しいだけの人ではないと気付いた。情に厚く、飾り気のない性格で人間味がある
笑いが収まると、氷室さんは真っすぐ私を見つめた。
「でも、俺なら二股なんて絶対しないし、凛花を不安にさせたりしないよ」
氷室さんは先程とは打って変わって真剣そうな表情で言う。
「ひ、氷室さんってば。からかわないでくださいよ」
おどけて言うも、氷室さんはまるで愛おしい人を見つめるような熱っぽい視線を私に送り続ける。
「からかってなんていないよ。って言っても、まだ出会ったばかりで信じられないと思うし、これから俺なりの誠意を見せて振り向かせてみせるよ。だから、ちゃんと俺をひとりの男として意識して」
その視線に私はたじろぎそうになる。口調はいつもと変わらず穏やかにも関わらず、絶対に逃がさないという強い意志を感じる。
彼の言葉に鼓動が速くなり、頬が一気に熱くなる。
なんて答えたらいいのか分からず黙り込む私の心境を察したのか、氷室さんは「あ、何か追加注文する?」とさらりと話を変えてくれた。
さっきの視線はいったいなんだったんだろう……。
今も心臓はうるさく鳴り続ける。気を紛らわせるには食べるしかない。
「じゃあ、唐揚げと枝豆を。それから烏龍茶もお願いします!」
「了解」
食事を終えた後、氷室さんはさっと会計を済ませて店にタクシーを呼び、断る私に万札を握らせるとスマートに立ち去ったのだった。