【執着兄弟の溺愛シリーズ】内緒の三つ子を出産したら、執念で見つけ出した凄腕パイロットから重たい独占愛を刻み込まれる
そして凛花を探して二週間ほど経った頃、ジム内で凛花の同僚の末藤さんの姿を見かけた。俺はすぐさま彼女の元へ歩み寄り声を掛けた。
「末藤さん。ちょっといい? 凛花のことなんだけど、何故か連絡が取れなくなってずっと探してるんだ。凛花は元気にしてる? それから、今も保育園で働いてるのかな?」
 矢継ぎ早に質問をする俺に、末藤さんは困ったように眉をひそめた。
「凛花ならもう退職しました。引っ越しも済ませたので、探しても無駄だと思いますよぉ」
「仕事を辞めた……? それに引っ越しまで?」
 末藤さんに会えれば凛花の近況が分かるかもしれないと考えてはいたものの、ショックは大きく動揺が隠せない。
「はい。なので、残念ですけど探しても無駄だと思いますよ」
「そんな……。でもどうして……。凛花、俺のことで何か言ってなかった?」
「いえ、私は何も聞いてません」
「そっか……」
 無理を承知で末藤さんに凛花の新しい連絡先を教えて欲しいと頼み込んだものの、丁重に断られてしまった。
 この日、俺はどうやって家に帰ったのか分からないぐらい憔悴していた。
凛花はすでに退職し、引っ越しまでして俺から逃げたというのか……。
そのショックで胸がズキズキと痛む。
凛花が去るまで、互いに良好な関係を築けていると信じて疑わなかった。
それなのに、どうして……。
本来ならばここで身を引くべきだ。
けれど、俺はどうしても凛花を諦めることはできなかった。
彼女が俺から離れて行った理由が知りたい。末藤さんは探しても無駄だと言っていたけれど、直接会ってハッキリと彼女の口から理由を聞くまでは絶対に諦められない。
「凛花……俺は君を必ず探し出す」
 俺はそう心に誓い、決意を込めて呟いた。
覚悟を決めた俺は、ひとりで凛花を探し回った。
凛花がカフェ巡りが好きだったこともあり、あちこちのカフェに足を運んでは彼女の姿がないか確認し、『この人来ませんでしたか?』と凛花の写真を見せて回った。
俺と凛花の出会いは奇跡のようなものだった。二度あることは三度あるという。その奇跡を信じ、俺は彼女を必死に探し続けた。

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