ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
「……康惺さんも?」

「俺がその辺の若い子に絆されて、軽々しく関係を持つような尻軽な男に見えるのか?」

携えた笑みと緩い眼差しからは、嫌ってほど余裕が伝わってくる。疑惑など持ちようがなかった。

「誤解が解けたなら、俺はシャワーを浴びてくる。涼羽は先に寝室に行っててくれ」

そう言うと私の下からするりと抜け出し、立ち上がる。

「今日は……結構です。疲れているでしょうし、早く寝た方が」

「問題ない」

「でも、そんなに酔ってて妊活になるのか……」

「精子の質が落ちるとか、そういう心配か?」

そこまで深く考えて尋ねたわけじゃないが、彼はアルコールが精子に与える影響を気にしていると勘違いしたみたいだ。

ゆったりと目を細めると、腰を屈めて私の頬に手を添える。

「なら、今日はゴムをつけよう」

え?と目を丸くする。それじゃあ妊活の意味がない。

きょとんとしている間に、唇にキスをされる。ちゅっという甘い音と温もりを残して、彼はリビングを出ていった。

……どうして急に?

唇に感触が残っている。ほろ苦くて芳ばしい香り、お腹の奥をくすぐられるような、むずむずしてやるせない感覚。

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