ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
そういう彼の器用さこそ、ご当主が康惺さんを跡継ぎにと推す理由なのかもしれない。
「お付き合い、します。……たいしてお力になれませんが」
「笑ってくれていれば充分だ。場は俺が回す」
「頼もしいです」
「当たり前だ」
彼が肘を差し出す。腕に手をかけてエスコートを受け、私は彼とともに次の挨拶へと向かった。
白川社長、奥沢さんに挨拶を済ませたあと。
「本日はお招きいただきありがとうございます」
康惺さんの言葉とともに私たちは揃って頭を下げる。とうとうこの屋敷のホスト、箕山会長に挨拶する好機がやってきた。
「バカンスに来たと思ってゆっくりしていってくれ」
箕山会長は御年七十八歳。上品ながらも華美なところはなく、実に堅実そうな紳士だ。
時計はビジネスマンなどが使うごくごく一般的な製品を身に着け、靴も使い勝手のよさそうな先の丸い革靴を履いている。
口調にも一切傲慢さはにじんでおらず、おおらか。
このベルサイユ宮殿のような豪邸を建てた人とは到底イメージが結びつかない。
「お付き合い、します。……たいしてお力になれませんが」
「笑ってくれていれば充分だ。場は俺が回す」
「頼もしいです」
「当たり前だ」
彼が肘を差し出す。腕に手をかけてエスコートを受け、私は彼とともに次の挨拶へと向かった。
白川社長、奥沢さんに挨拶を済ませたあと。
「本日はお招きいただきありがとうございます」
康惺さんの言葉とともに私たちは揃って頭を下げる。とうとうこの屋敷のホスト、箕山会長に挨拶する好機がやってきた。
「バカンスに来たと思ってゆっくりしていってくれ」
箕山会長は御年七十八歳。上品ながらも華美なところはなく、実に堅実そうな紳士だ。
時計はビジネスマンなどが使うごくごく一般的な製品を身に着け、靴も使い勝手のよさそうな先の丸い革靴を履いている。
口調にも一切傲慢さはにじんでおらず、おおらか。
このベルサイユ宮殿のような豪邸を建てた人とは到底イメージが結びつかない。