ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
いや、全然大丈夫じゃないんですけど!?
あれよあれよという間にホールの中央に連れていかれてしまう。
惺也さんが私の右手を取って掲げ、もう片方の手を背中に添える。ちょっと速めの三拍子。
康惺さんからのアドバイスを必死に思い起こし、私は背筋をピンと伸ばした。
1、2、3、1、2、3――さっきより少し踊りづらいのは、惺也さんの動きが康惺さんとは違うからだろうか。上半身が揺れてふらふらする。
……ああ、どうしてこの兄弟は私を振り回すのだろう。精神的にも物理的にも。
お願いだから、もう部屋に帰して! そんな泣き言を必死に胸の奥に押し込んで、なんとかトラブルに見舞われつつも一曲を踊り切った。
ホールの外、本邸と離れを繋ぐ渡り廊下の脇には、ガラス張りのサンルームが回廊のように続いている。
休憩スペースとしても使われている場所で、等間隔に配置されたベンチに座ると、一面のガラス窓から手入れされた綺麗な庭が見えた。
ガラス越しにひんやりと外の冷気が伝わってくるものの、回廊の内側は十分に暖められていて寒くはない。
それ以前に私は申し訳なさでいっぱいで、寒さを感じる余裕もなかった。
あれよあれよという間にホールの中央に連れていかれてしまう。
惺也さんが私の右手を取って掲げ、もう片方の手を背中に添える。ちょっと速めの三拍子。
康惺さんからのアドバイスを必死に思い起こし、私は背筋をピンと伸ばした。
1、2、3、1、2、3――さっきより少し踊りづらいのは、惺也さんの動きが康惺さんとは違うからだろうか。上半身が揺れてふらふらする。
……ああ、どうしてこの兄弟は私を振り回すのだろう。精神的にも物理的にも。
お願いだから、もう部屋に帰して! そんな泣き言を必死に胸の奥に押し込んで、なんとかトラブルに見舞われつつも一曲を踊り切った。
ホールの外、本邸と離れを繋ぐ渡り廊下の脇には、ガラス張りのサンルームが回廊のように続いている。
休憩スペースとしても使われている場所で、等間隔に配置されたベンチに座ると、一面のガラス窓から手入れされた綺麗な庭が見えた。
ガラス越しにひんやりと外の冷気が伝わってくるものの、回廊の内側は十分に暖められていて寒くはない。
それ以前に私は申し訳なさでいっぱいで、寒さを感じる余裕もなかった。