ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
週に二、三度くらいは彼女とベッドをともにする。こちらから頃合いを見て誘う日もあれば、彼女の方からやってくる日もある。

夜中に喫煙をしにバルコニーに出ると、たまに目を覚ました彼女が俺を探しに来る。待っているわけではないが、悪い気はしない。

これまでとあきらかに違う、だが苦にはならないささやかな変化。ゆるりとした心地のよい日常が続いていく。

そんな中、接待で帰宅が遅くなった夜のことだった。

誰かの香りを纏って帰ってきた俺に、涼羽は明らかに不機嫌になった。

接待と聞いて、性接待だと誤解したようだ。

ドライで物わかりのいい彼女でも嫉妬をするのか、そんな変な感心をしながら、いじける彼女をあやす。

『なら、今日はゴムをつけよう』

俺が提案したのは、跡取りを作る目的などない、ただ娯楽のためのセックス。愛し合うためだけのセックスだ。

彼女は目を丸くするものの、最終的には俺の提案を呑んだ。なんのメリットもないはずの俺との行為を受け入れた。

その表情から、戸惑いがちな、だが確かな好意を感じ取る。

ならばもう、遠慮する必要はない。

『言っておくが、俺が抱くのは涼羽だけだ』

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