ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
彼女への弁解でも慰めでもない。心からの言葉だった。


***


箕山会長主催のパーティーに出席し、離れの客室に宿泊して朝を迎えた。

昨夜は部屋に入るなり彼女を貪った。乱したあとでさらにベッドへと運び、纏うものすべてを剥ぎ取って再び抱いて、今に至る。

隣にはまだ眠る彼女。髪はすっかり乱れていて、メイクはそのまま。ドレスは床に脱ぎ捨てられていた。

「……っ~~……」

惨状を見てようやく目が覚め、体を横たわらせたまま頭を抱えた。

横暴な抱き方をしてしまい、後悔しかない。

理由は実にくだらない嫉妬だ。惺也とふたりきりでいる姿を見て、自制が利かなくなった。

俺が不在の間、ふたりが仲良くダンスを踊っていたのも腹立たしかったし、惺也の口車にあっさりと乗せられた涼羽にも歯がゆさを覚えた。

まだふたりは想い合っているのではないか、やはり涼羽には惺也が相応しかったのではないか、そんな考えが頭をよぎった瞬間、いてもたってもいられなくなってしまった。

涼羽は俺だけを見てくれている、そう理解できているはずなのに。

……ガキか、俺は。

< 160 / 257 >

この作品をシェア

pagetop