ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
第八章 その夢が叶うときには傍にいろ
「きゃああああああああ!」
青い空、透き通る海、白い砂浜。私は歓喜の絶叫をあげた。ジェットスキーが波を切って進む。
「喜ぶのはいいが、しっかり掴まってろよ!」
モーターと水のはねる音に負けない声で、康惺さんがハンドルを握りながら叫ぶ。私は彼の腰にしっかりと腕を回した。
私たちは今、舘華家の面倒な新年の祝賀会から逃れるため、新婚旅行という名目でインド洋に浮かぶ有名リゾート地のプライベートアイランドに来ている。
昨日はシュノーケリングを楽しんで、今日はジェットスキー。彼は運転の経験があるようで、ガイドの簡単な指導ですぐに乗りこなせるようになった。
私は、運転は怖いので彼のうしろにしがみついて同乗している。
日本が真冬だってことを忘れるくらい、ここは温かい。
跳ねる水しぶきも心地よく、頬にぶつかってくる風は南国の香りに満たされ、息を吸うだけで肺が洗われた感じがする。
「めちゃめちゃ気持ちがいいです~~~!」
思いっきり叫ぶと「そりゃよかったよ!」と投げやりな返答がきた。
その瞬間、スピードが上がり機体がぐわんと一瞬沈んだ。次の瞬間には空に跳ね上がり滑空する。