ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
のらりくらりとかわされるかと思いきや、笑みの中にどこか真剣さを混じらせた声で言う。

「俺の片想いじゃ格好つかない」

鼓動がドキリと跳ねた。彼が初めて私への想いを口にしてくれたから。

誤解しようもないが、その言葉の先が聞きたい。

「言わせるなんて、卑怯だと思いません?」

「正論だな」

首を傾けてにやりと笑う。しかし次の瞬間、すっと目を細めて浮かべた真摯な表情に、うっとりと息を呑む。

「愛しているよ。涼羽」

私の悩みや葛藤、すべてを肯定するようなひと言。

この想いは一方通行なんかじゃない。彼に向けた好意の分だけ、〝愛してる〟になって返ってくるんだ、そんな安堵から胸がふわりと軽くなる。

堂々とこの人を好きになっていい、妻だと胸を張っていいんだと許されたような気がした。

「私もです」

そっと目を閉じると、彼の温かくて柔らかな唇が落ちてきた。唇だけじゃなく、心も溶けていくようなキス。

滑らかな舌触りを堪能していたら、平衡感覚を失って、気がつけば彼の手で丁寧にベッドに寝かされていた。

「悪いが、もう自由にしてやれない」

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