ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
「場所なんて関係ない。本人のやる気次第だ」

「それはごもっともで」

とはいえ、新婚旅行に資格の勉強を持ち込むのはさすがに非常識だったかなと反省はしている。

「付き合わなくていいですよ」

一応そう言ってはみたが、彼はミントの浮いたモヒートを片手に、私の斜め横に座った。

「一時間だ。集中してやれ。仕方がないから家庭教師になってやる」

なんだかんだ言いながら付き合ってくれるこの人は、面倒くさがり屋の振りをして、かなり面倒見がいい。

「ありがとうございます」

せっかく彼が見てくれるのだ。私は苦手分野を重点的におさらいすることにした。

しばらく参考書の問題を解いていると、彼のフッという鼻で笑うような息遣いが聞こえた。

……今、絶対バカにしたよね?

「間違ってます?」

「間違ってる」

「どこですか?」

「どこだと思う?」

これだけヒントを出しておきながら教えてくれないの? 教師になってくれるんじゃなかったのか。

助けを乞うように上目遣いをすると、彼はゆるりと微笑んだ。

「自分で気づかなきゃ学びにならない」

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