ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
それはまあそうだ。だが彼の性格からして、悩む姿を見て楽しんでいる気もする。私は念のために確認する。

「いじわるしてるわけじゃないですよね?」

「もちろん。愛の鞭だ」

ニッとお互い笑い合う。仕方なく私は計算問題をひとつずつ確かめていくことにした。

「終わったら、あそこに寝転んでたっぷりかわいがってやる」

康惺さんがそう言って、プールサイドにあるふたりがけのデイベッドを指さす。

私のご褒美というより、康惺さんのご褒美なんじゃ?

そんな疑念がよぎるも、かわいがってもらいたいという欲求もなきにしもあらず。

どんな甘え方をしようかなんて考えを巡らせるものの、いけないいけないと邪念を振り払い、目の前の問題に集中した。



ご褒美がもらえたのはそれから二時間後。予期せず熱が入った康惺さんの熱血指導を受けて勉強時間が長引いたのだ。

日陰のデイベッドにふたりで寝転がりながら、ぼんやりと青い海を眺める。

昨年の正月は実家で両親と一緒に、挨拶に来た親戚の相手をしながら日本酒とおせちを食べていた。

一年経った今、南国で夫とリゾートとは。自分でも驚きだ。

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