ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
どうやら私は反応を探られているらしい。わずかに緊張しながら、黙って彼の話を聞く。

「今日、あんたに会えてよかった。もっとおどおどびくびくしているような子どもだったら別の方法を考えてやる必要もあると思っていたんだが。肝が据わっているようでなによりだ。その調子なら問題ないな」

どうやら私はふてぶてしいと思われたみたいだが……この人は私のなにを見て判断したのだろう。さっぱりわからない。

「人を試さないでもらえますか?」

素直に不満を口にすると、彼は椅子の背にもたれて「そういうところだ」と顎を反らした。

「あの家で会ったとき、沈黙を貫き通しただろう。幼いのか賢いのか、どっちだろうと思っていたが。後者でよかったよ」

もしかして褒められた? いや、バカにされてる気もする。

こんな人に娶られなきゃならないなんて。そんな苛立ちをかみしめ、膝の上の手を強く握っていると。

「ご苦労様。これは提出しておくから、あとは自由にしてくれ。もうここに顔を出す必要はないし、俺のご機嫌をうかがう必要もない。達者でな」

「……ん?」

思いもよらない言葉が飛んできて、私は固まった。

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