ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
さらに良家の跡取りという肩書きを加えれば、最上位のスペック。

いくつか問題があるとすれば、彼は本来の婚約者とは別の、挿げ替えられた相手だということ。

そして、そんな彼が偽装結婚を求めてきたことだろう。

自ら抱いてと懇願したのは、跡取りを産むことを期待されていたから。

当の本人は子作りにも夫婦生活にも興味はないらしく、気だるい目でのらりくらりとごまかすばかりだったが。

説得の末、ようやくここまで漕ぎつけた。

想定外だったのは、無欲だと思っていた彼がしっかりと雄だったこと。今では昂った目で私に覆いかぶさっている。

「わかった。あんたに協力する」

熟した男の色気を溢れさせながら、自身のシャツを脱ぎ捨てる。

想像以上に逞しい筋肉と艶やかな肌があらわになり、私の体はこれまでに感じたことのない疼きを覚えた。

「せいぜい楽しませてくれ」

口もとにサディスティックな笑みを浮かべ、私の体を貪っていく。

彼の温い唇が鎖骨を伝い胸に辿り着いて、思わず予期しない声が漏れた。

私より十六年分も経験豊富な彼は、丁寧に、ときには激しく強引に私の体を撫で蕩かし、あっという間に快感の極みへと誘った。



< 2 / 257 >

この作品をシェア

pagetop