ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
別居なんてして、その実態があのモラハラ当主にバレたら、それこそ援助の話を白紙にされてしまう。

「私はあなたと暮らすのでは? 跡取りを産むんですよね?」

「うちの親父の話はスルーしろ。跡は継がないし、子どももいらない」

「はあ……?」

彼が私の椅子のうしろに回り込んで、早く帰れと急かすように肩を叩く。

私は立ち上がりながらも「困ります!」と言い募った。

「子どもを産まないと、家業の援助を切られちゃうんですから」

「そこは心配するな。どうにかしておく」

「え、や、ちょっと!」

どうにかってなに!?

全面的に信頼してない男から心配するなと言われても、まったく安心できない。

「どうにかできるって言うなら、どうして私と結婚なんてしたんですか。同情ですか? 父が縋りついたから?」

「まあ……半分はそれだな。あんたは年の離れたオッサンをあてがわれた、かわいそうな女の子だろ」

「……!」

きゅっと唇をかみしめる。確かにそれは事実なのかもしれないけれど、あなたに言われたくない……!

なにより最初から子ども扱いばかりする彼に、いい加減腹が立っている。

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