ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
「まだお若い惺也さんはご存じないかもしれませんが、昔から〝白嶺には手を出すな〟が業界の暗黙なのです。あの会社は表向きこそ優良ですが、実態は反社会的勢力のフロント企業。加えて、近年は省庁の一部関係者とも不透明な繋がりが噂されていて、それを背景に事業規模を拡大している。我々経営者からも危険視されているんです」
私にとっても初耳で、思わずごくりと息を呑む。小さい割に着実に業績を上げている会社だと思っていたが、そんなからくりがあっただなんて。
「さすが茂木野社長。事情通ですね」
「なに。伊達に四十年近くこの業界に身を置いていませんから」
康惺さんと父が談笑する。
ふと父が「ところで康惺殿」と朗らかな声で切り出した。
「別宅で女性と暮らしているというのは本当ですか」
突然父が鋭く切り込んだことに動揺し、私はびくりと震え上がる。
反対に康惺さんは、取り乱すことなく「別宅……?」と不思議そうに顎に手を添えた。
「涼羽さんに差し上げた部屋のことでしょうか? もしくは、投資用に確保しておいた物件のことかな」
私にとっても初耳で、思わずごくりと息を呑む。小さい割に着実に業績を上げている会社だと思っていたが、そんなからくりがあっただなんて。
「さすが茂木野社長。事情通ですね」
「なに。伊達に四十年近くこの業界に身を置いていませんから」
康惺さんと父が談笑する。
ふと父が「ところで康惺殿」と朗らかな声で切り出した。
「別宅で女性と暮らしているというのは本当ですか」
突然父が鋭く切り込んだことに動揺し、私はびくりと震え上がる。
反対に康惺さんは、取り乱すことなく「別宅……?」と不思議そうに顎に手を添えた。
「涼羽さんに差し上げた部屋のことでしょうか? もしくは、投資用に確保しておいた物件のことかな」