ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
そういえば、あのマンションの数部屋を所持しているって言っていたっけ。そのうちのひとつを私が譲り受けたのだ。
康惺さんはふっと眼差しを緩め、父の質問に丁寧に答えた。
「妻以外に女性を相手にする甲斐性なんて、私にはありません。そんな時間があるなら、真っ先に帰って涼羽さんの手料理をいただきます」
「それを聞いて安心しました」
父は納得したようだ。私も気が抜けてすとんと肩を落とす。
その間も沈黙を貫いていた惺也さんだったが、康惺さんに「惺也」と呼びつけられ、顔をしかめた。
「どうしてこんな無茶をした」
「……そんなのわかりきっているだろ。リスクを負わなきゃ、あんたを出し抜けない」
惺也さんが弾かれたように顔を上げる。
「そうやってのらりくらりしながら優秀と評価されるあんたが、今までずっと嫌いだった! 僕のミスを勝手に尻拭いして、不満のひとつもないような顔をして――」
不満を爆発させた惺也さんを、康惺さんはただじっと黙って見つめる。
「あんたの鼻っ柱をへし折ってやりたかった……!」
吐き捨てた惺也さんに、ようやく康惺さんが応じる。
康惺さんはふっと眼差しを緩め、父の質問に丁寧に答えた。
「妻以外に女性を相手にする甲斐性なんて、私にはありません。そんな時間があるなら、真っ先に帰って涼羽さんの手料理をいただきます」
「それを聞いて安心しました」
父は納得したようだ。私も気が抜けてすとんと肩を落とす。
その間も沈黙を貫いていた惺也さんだったが、康惺さんに「惺也」と呼びつけられ、顔をしかめた。
「どうしてこんな無茶をした」
「……そんなのわかりきっているだろ。リスクを負わなきゃ、あんたを出し抜けない」
惺也さんが弾かれたように顔を上げる。
「そうやってのらりくらりしながら優秀と評価されるあんたが、今までずっと嫌いだった! 僕のミスを勝手に尻拭いして、不満のひとつもないような顔をして――」
不満を爆発させた惺也さんを、康惺さんはただじっと黙って見つめる。
「あんたの鼻っ柱をへし折ってやりたかった……!」
吐き捨てた惺也さんに、ようやく康惺さんが応じる。