ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
じゃあ康惺さんは今まで、私と惺也さんがそんなものを使ってこの部屋で○○や××をしたかもと思っていたの?

いや、信じていたとは言ってくれたけど。

そんな疑惑、一ミリだって持ってほしくなかった。

「どうして今まで聞いてくれなかったんです? 二○○パーセント否定するのに」

「聞くまでもない」

「もしかして、ちょっと不安でした?」

「……。そんなわけないだろ」

今、わずかに間があった。多少は疑ったんだ。

鍋がぐつぐつと音を立て始める。ムスッとふてくされながら、蓋を開けて鶏肉の煮え具合を確認し、玉子を落とした。

「そんな疑惑を持たれていただなんて、とっても心外です」

「わかっているよ。涼羽は俺にベタ惚れだってことぐらい」

「その通りですよ」

素直に肯定するとは思わなかったのだろう、彼が驚いた顔をして、気が抜けたように笑みをこぼした。

「そうだとわかっていても、不安になるもんだな」

ようやく素直に白状した康惺さんに、私はカウンター越しに手を伸ばし、指の先でえらいえらいと頭を撫でた。

「次からはちゃんと聞いてください。きっと杞憂なので」

「次こそは信じる」

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