ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
「そういう面倒を省くために、私をあのパーティーに連れていってみなさんにお披露目したんでしょう?」

しかし、彼は心外と言った顔で「あのなあ」と肩を落とす。

「あのときは確かにそうだった。でも、今は違うだろ?」

真剣な眼差しに胸がどきりと疼く。

あのときはまだ愛を誓い合う前だった。でも今は――。

「あんたが望むことまで無駄だとは思わない。……涼羽を笑顔にするための労力なら惜しまないよ。約束しただろ、俺が幸せにしてやるって」

普段はごまかしてばかりの彼が珍しく本音を教えてくれる。それが嬉しくもあり、くすぐったくもあり、思わずふふっと笑みをこぼした。

「じゃあ、その労力はとっておいてください」

「どこで使えばいい?」

「そうですね……いずれ赤ちゃんを抱っこするときとか、おむつ替えをするときとか」

「いや、そのくらいは普通にするつもりだよ。どれだけ薄情者だと思われてるんだ?」

「公園デビューも?」

「…………善処する」

ちょっと嫌そうな顔はしたが了承してくれた。公園ママたちから熱い眼差しを向けられる日も近い。

「っていうか、子育てを面倒ごと扱いするな」

「そんな良識はあるんですね……」

以前はイクメンを期待するなと言っていたくせに。そのときが来たら間違いなくイクメンになるタイプだ。

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