ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
「じゃあ……また私の資格試験の勉強を教えるときに」

「まだあきらめてなかったのか」

彼が驚いた顔で言う。思わず「失礼ですね」と反論した。

細々と不動産鑑定士試験の勉強を進めてはいる。しかし難関と称されるだけあって、勉強時間が圧倒的に不足している。

新入社員として仕事を覚えながら、結婚、引っ越しが二回。変化が盛りだくさんで時間を捻出するのが難しすぎた。

ようやく二年目になり仕事には慣れてきたが、そんな折に妊娠。体調にも気を使わなければならない。

もともと長期戦を考えていたものの、さらなる長期戦になりそうだ。

「……ちょっとずつではありますが、前進したいと思います」

「まあ、知識として学んでおく分には賛成だが、合格まで狙わなくていいんじゃないのか?」

彼も薄っすら現実的じゃないと思っているのだろう。なにしろこれから出産と育児を控えているのだから。

あきらめろとは言いたくないだろうけれど、無理もしてほしくないはずだ。

「まあ、受けるかどうかはおいおい考えるとして……康惺さんに勉強を教えてもらうのは結構好きなので」

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