ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
結局、行為だけしてまともに会話をしないまま別れてしまった。

今月になったら生理が来てしまったし、そろそろ彼に会わなければと思っていたところだった。

父はなにかを思い出したのか、ふっと表情を緩める。

「彼はなかなか義理堅いところがあるようだな。援助が安定するようにと業務提携を提案してきたよ」

「え……?」

私が目を丸くすると、父は「聞いていなかったか?」と同じように驚いた顔をした。

「天満殿の判断ひとつで援助の話が立ち消えかねない状況だったからな。康惺殿も気を使ってくれたようだ。一方的にもたれかかる援助ではなく、双方に利益のある業務提携を結んだらどうかと提案してくれた。そうすれば、天満殿のご機嫌をいちいちうかがわなくても済む」

康惺さんが言っていた『どうにかしておく』って、このことだったのね。

跡継ぎを産まなくても家業への援助が断たれないようにする――業務提携こそ彼の作戦だったらしい。

「康惺殿の提案は、会社を立て直す一助になる。せっかくチャンスを与えてもらえたんだ。踏ん張らないとな」

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