ハイエンドマリッジ~身も心も成熟したオトナの男に愛されて~
代わりに私が恨みを買われたことには言及しないのだろうか。

「私がプールを使いにくくなっちゃったんですけど?」

「土日の日中帯を避ければ、あの人に鉢合わせなくて済むと思うぞ」

「いや、私だって土日の日中に泳ぎたいですよ」

彼は能天気に腕を伸ばしてストレッチしながら「もう一本、行っとくか」と上級者レーンに向かう。

思わずはあっと息を吐く。こういうときだけ夫婦の関係を利用しないで欲しい。

土日の日中はルーフバルコニーで縄跳びでもしていようかな。そんなことを考えながら、私も最後のひと泳ぎをしに初心者レーンに向かった。



夕食はマンションが提携している高級レストランのデリバリーをお願いした。

しっかり体を動かしたせいか、とにかくお腹がぺこぺこだ。大ボリュームのサーロインステーキをぺろりと完食してしまい、「使った分のカロリーを充填したな」と康惺さんに笑われた。

少々反省しつつ、食後もリビングに残り、ダイニングテーブルの上で勉強を始める。

いつか父の仕事を手伝う日が来るかもしれないと、役に立ちそうな資格の取得に向けて勉強しているのだ。

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