ふたつの時を、重ねていく【『ふたつの弧が、重なるとき』番外編/不定期更新中】
◇
二次会へと向かうメンバーたちに元気よく別れを告げ、私は一人、まっすぐ最寄り駅へと帰ってきた。
「祥ちゃーん!」
改札の前に立つ愛しい姿を見つけ、ブンブンと手を振りながら駆け寄る。
そんな私の足取りを見て、祥ちゃんは呆れたようにフッと笑みをこぼした。
「またいっぱい飲んだでしょ」
「だってえ、勧められるんだもん」
人目も気にせず、その胸にギュッと抱きついてしまう。
並んで歩き出すと、いつものように腕を組んだ。
アルコールでフワフワする頭を、彼の右肩にそっと乗せさせてもらう。
「……外でくっつきすぎじゃない?」
「寒いんだもんっ」
静かな住宅街に入ると、二人の吐く息が白く染まるのが街灯に照らされてよく見えた。
夜も遅い時間なので、少しだけ声をひそめる。
「今日もね、いっぱい祥ちゃんの自慢しちゃった」
祥ちゃんは「また?」と小さく吹き出す。
「だってえ、聞かれるんだもん」
「……いつも、どういう顔で話してる?」
覗き込みながら尋ねられた。
「え?」
「俺の自慢するとき。再現してみて」
急にそんなことを言われ、「ん〜」と思い出しながら、にへらっと顔を作ってみせた。
「ぜーんぶ大好きなんですよお〜!」
祥ちゃんはピタリと足を止め、私をまじまじと見つめた。
「…………ダメ」
そして、真顔でそう言い放たれる。
「ええ? 祥ちゃんの自慢なのに、ダメなの!?」
「可愛すぎるから外でやるのはダメ。禁止」
「えーっ!」
祥ちゃんがたまに出す独占欲。
それについ舞い上がってしまい、冷たい夜道でも私の足取りは自然と弾んでしまうのだった。
―― 終 ――
読んでいただき、ありがとうございます!
また次の更新をお待ちくださいませm(._.)m
二次会へと向かうメンバーたちに元気よく別れを告げ、私は一人、まっすぐ最寄り駅へと帰ってきた。
「祥ちゃーん!」
改札の前に立つ愛しい姿を見つけ、ブンブンと手を振りながら駆け寄る。
そんな私の足取りを見て、祥ちゃんは呆れたようにフッと笑みをこぼした。
「またいっぱい飲んだでしょ」
「だってえ、勧められるんだもん」
人目も気にせず、その胸にギュッと抱きついてしまう。
並んで歩き出すと、いつものように腕を組んだ。
アルコールでフワフワする頭を、彼の右肩にそっと乗せさせてもらう。
「……外でくっつきすぎじゃない?」
「寒いんだもんっ」
静かな住宅街に入ると、二人の吐く息が白く染まるのが街灯に照らされてよく見えた。
夜も遅い時間なので、少しだけ声をひそめる。
「今日もね、いっぱい祥ちゃんの自慢しちゃった」
祥ちゃんは「また?」と小さく吹き出す。
「だってえ、聞かれるんだもん」
「……いつも、どういう顔で話してる?」
覗き込みながら尋ねられた。
「え?」
「俺の自慢するとき。再現してみて」
急にそんなことを言われ、「ん〜」と思い出しながら、にへらっと顔を作ってみせた。
「ぜーんぶ大好きなんですよお〜!」
祥ちゃんはピタリと足を止め、私をまじまじと見つめた。
「…………ダメ」
そして、真顔でそう言い放たれる。
「ええ? 祥ちゃんの自慢なのに、ダメなの!?」
「可愛すぎるから外でやるのはダメ。禁止」
「えーっ!」
祥ちゃんがたまに出す独占欲。
それについ舞い上がってしまい、冷たい夜道でも私の足取りは自然と弾んでしまうのだった。
―― 終 ――
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