口説いてんの?

凪斗の無表情が崩れたのは

女が笑いかけた時だった。

「久しぶりですね・・・」

「元気だった?」

「はい」

俊也が口を挟むと、女が答えた。

「凪斗君とは高校が一緒だったんです」

そこで三人は合点がいった。

目の前のお嬢様風の女は

凪斗の初めての相手だ。

想像してたよりおとなしそうな感じで

とても毒を吐くようには見えなかった。

「折角四人ずつなんだから

 一緒に楽しみませんか?即席の合コン!」

やたら明るい女が嬉しそうに笑って

みんなに提案した。

あまり美人ではないけど

リーダー的な存在に映った。

「いや、やめときます」

凪斗が足元に視線を落としたまま言った。


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