冷徹御曹司との運命の再会 〜隠していた双子ごと愛されました〜
連れてこられたのは、高層ビルだった。
車を降りてガラス張りのエレベーターに乗ると、外の景色がゆっくりと遠ざかっていくのが見える。
ふと目をやると、向かいのビルの大型モニターでミドリカワ自動車の広告が流れていた。
「あっ、篤史さん、ミドリカワ自動車が映ってますよ! わぁ、すごい!」
まるで有名人でも見たかのような千恵の興奮ぶりに、篤史がくしゃりと笑った。
「そうだな」
幻想的な背景に、ミドリカワ自動車のスローガンである『ミライを創るミドリカワ』という文字が浮かんでは消えていく。
「未来を創る車かぁ。ふふっ、篤史さん達が未来を支えてくれているんですね」
小さくなっていくモニターから目を離し、篤史に微笑みかけると、彼は目を見開いた。
「そうだな……そうありたいものだ」
そう言って笑う彼の表情は、嬉しさと寂しさが混ざったような複雑さがあった。
「ほら、もう着くぞ」
「はい」
篤史にエスコートされ最上階でエレベーターを降りると、そこには洗練された雰囲気のフレンチレストランが佇んでいた。
「緑川様ですね。こちらへどうぞ」
ダークスーツのウェイターに案内されて中に入ると、千恵は感嘆のため息をもらした。
「わぁ……すごい」
全面ガラスの向こうには宝石箱のような夜景がキラキラと輝いている。
フロア内は控えめな間接照明が大理石の床やテーブルのグラス達を照らし、夜空と夜景をつなぐように煌めいていた。
案内された席は窓際で夜景が一望できる。
向かい合って座ると、篤史の瞳が夜景の光で輝いて見えた。
(記念日でもないのにこんな高級なところに来るなんて……それにしても篤史さんは馴染んでる)
スマートに注文している姿に関心していると、視線をこちらに戻した篤史と視線がぶつかった。
「今日は遅くなってすまない。せめて食事は楽しんでくれ。ここ、結構気に入ってるんだ」
「夢みたいです。連れてきてくれてありがとうございます」
こちらを見つめる篤史はいつもと変わらないはずなのに、千恵の心臓はドキドキと高鳴っていた。
けれどコースが進んでいくうちに、料理の美味しさで緊張が解けていく。
聞き慣れない料理も、二人で香りや味について話しながら食べると本当に美味しく感じた。
「どれも美味しかったです。特に鴨のコンフィが好きでした。ソースが甘酸っぱくて、でも不思議とそれがよく合ってて……」
「あれは確かに良かった。食べてる時、千恵の表情が一番輝いてたからな」
「みっ、見てたんですか!?」
驚いて目を丸くする千恵。
それを見て篤史は目を細めて笑っていた。
「そろそろ行こうか。この下のホテルを取ってある」
「は、い……」
彼の低い声に声が詰まる。
エスコートのために差し出された腕に手を伸ばすと、彼の体温がじわりと伝わってきて、千恵の身体は熱くなった。
千恵は隣を歩く篤史をそっと見上げる。薄い唇やスッと通った鼻筋、長い睫毛。見慣れているはずなのに、レストランの照明のせいか、艷やかに見えた。
思わず見惚れていると、視線に気づいた篤史が千恵の方に視線を向けた。
千恵は目を背ける。
(なんでこんなに……)
先程から篤史の一挙手一投足にドギマギとしている自分が恥ずかしい。
赤くなったであろう顔を見られたくなくて、そのまま前を向いてホテルまで足を進めるのだった。
車を降りてガラス張りのエレベーターに乗ると、外の景色がゆっくりと遠ざかっていくのが見える。
ふと目をやると、向かいのビルの大型モニターでミドリカワ自動車の広告が流れていた。
「あっ、篤史さん、ミドリカワ自動車が映ってますよ! わぁ、すごい!」
まるで有名人でも見たかのような千恵の興奮ぶりに、篤史がくしゃりと笑った。
「そうだな」
幻想的な背景に、ミドリカワ自動車のスローガンである『ミライを創るミドリカワ』という文字が浮かんでは消えていく。
「未来を創る車かぁ。ふふっ、篤史さん達が未来を支えてくれているんですね」
小さくなっていくモニターから目を離し、篤史に微笑みかけると、彼は目を見開いた。
「そうだな……そうありたいものだ」
そう言って笑う彼の表情は、嬉しさと寂しさが混ざったような複雑さがあった。
「ほら、もう着くぞ」
「はい」
篤史にエスコートされ最上階でエレベーターを降りると、そこには洗練された雰囲気のフレンチレストランが佇んでいた。
「緑川様ですね。こちらへどうぞ」
ダークスーツのウェイターに案内されて中に入ると、千恵は感嘆のため息をもらした。
「わぁ……すごい」
全面ガラスの向こうには宝石箱のような夜景がキラキラと輝いている。
フロア内は控えめな間接照明が大理石の床やテーブルのグラス達を照らし、夜空と夜景をつなぐように煌めいていた。
案内された席は窓際で夜景が一望できる。
向かい合って座ると、篤史の瞳が夜景の光で輝いて見えた。
(記念日でもないのにこんな高級なところに来るなんて……それにしても篤史さんは馴染んでる)
スマートに注文している姿に関心していると、視線をこちらに戻した篤史と視線がぶつかった。
「今日は遅くなってすまない。せめて食事は楽しんでくれ。ここ、結構気に入ってるんだ」
「夢みたいです。連れてきてくれてありがとうございます」
こちらを見つめる篤史はいつもと変わらないはずなのに、千恵の心臓はドキドキと高鳴っていた。
けれどコースが進んでいくうちに、料理の美味しさで緊張が解けていく。
聞き慣れない料理も、二人で香りや味について話しながら食べると本当に美味しく感じた。
「どれも美味しかったです。特に鴨のコンフィが好きでした。ソースが甘酸っぱくて、でも不思議とそれがよく合ってて……」
「あれは確かに良かった。食べてる時、千恵の表情が一番輝いてたからな」
「みっ、見てたんですか!?」
驚いて目を丸くする千恵。
それを見て篤史は目を細めて笑っていた。
「そろそろ行こうか。この下のホテルを取ってある」
「は、い……」
彼の低い声に声が詰まる。
エスコートのために差し出された腕に手を伸ばすと、彼の体温がじわりと伝わってきて、千恵の身体は熱くなった。
千恵は隣を歩く篤史をそっと見上げる。薄い唇やスッと通った鼻筋、長い睫毛。見慣れているはずなのに、レストランの照明のせいか、艷やかに見えた。
思わず見惚れていると、視線に気づいた篤史が千恵の方に視線を向けた。
千恵は目を背ける。
(なんでこんなに……)
先程から篤史の一挙手一投足にドギマギとしている自分が恥ずかしい。
赤くなったであろう顔を見られたくなくて、そのまま前を向いてホテルまで足を進めるのだった。