冷徹御曹司との運命の再会 〜隠していた双子ごと愛されました〜
翌日、笠原夫妻を朝の散歩に連れ出した双子は、お別れの時に寂しそうな顔をしていた。
「おじーちゃん、おばーちゃん、またきてくれる?」
「まだまだおしえたいヒミツのばしょがいっぱいあるの!」
すると笠原夫妻は双子を一人ずつ抱き抱えて「もちろんだよ」「約束するわ」と慰めてくれた。
「私たちは子供に恵まれなくてね。本当に娘と孫と過ごしているみたいだったよ」
「来年も必ず来るわ。その時はまたお願いね」
「ありがとうございます。またのご利用をお待ちしております!」
三人で見送りを終えると、湊斗が千恵の服の裾を引っ張った。
「ねえ、おきゃくさまのために、『かんこうあんない』のちずをつくろうよ。ぼく、もっとみんなによろこんでほしい」
すると紬も顔をパッと顔を明るくさせた。
「さんせい! そしたらみんな、ながーくおとまりしてくれるわ!」
湊斗と紬は手を取り合って「やるぞー!」と盛り上がっている。
千恵はしゃがんで二人の頭を撫でた。
「よし。じゃあ作ってみようか! でも、その前にお家のお掃除からよ。お片付け、手伝ってくれる?」
「はーい」
「まかせて!」
三人で笑いながら家に入る。
千恵は幸せを噛み締めていた。
ありがたいことに、このゲストハウスは毎日のようにお客様が訪れる。
人手が足りないときは仁美も手伝いに来てくれるし、子供達も少しずつ手がかからなくなってきた。
(今が人生で一番充実しているかも)
ゆっくりと過ぎていく穏やかな日々。ずっとこうしていたいと願っていた。
そんなある日。
庭で走り回る子供達を見ながら草むしりをしていると、急に日差しが消え暗くなった。
「おーい、そろそろお家に入ろうか。雨が降るよー!」
「はーい」
「まだあそびたかったのにー!」
「台風が近づいてるからね。しばらくお家の中で遊ぼう」
時期の早い台風が、軽井沢に近づいていた。発生当初は近畿地方手前で太平洋側へと外れていくと思われていたのだが、急な進路変更でこの近くを通るようだった。
(本格的な雨は明日あたりかしら?)
子供達が駆け寄ってくると同時に、ポツポツと雨が降り始めた。
「たいふう? たいふうってなあに?」
紬が首を傾げると、湊斗が彼女の両手を握った。
「ずかんでいっしょにみたよ? いーっぱいあめがふって、いーっぱいかぜがふくんだよ! つむがとばされないように、ぼくがまもってあげる」
「あたしだって、みなのことまもれるもん」
「二人とも頼もしいね」
二人を抱きしめると、湊斗と紬は「ママも守るからね!」と声を揃えた。
「ありがとう。さあ、お部屋に戻ろうね」
部屋に戻って予約の整理をしていると、一件のメールが届いた。
「ん? あぁ、キャンセル依頼ね。この台風だもの仕方ないわ」
全室貸し切りの団体客が来る予定になっていたが、交通網への影響を考えれば当然の判断だろう。
千恵は「天候によるものですからキャンセル料は不要です」と返信をしながら外を眺めた。
(数日間はお客様ゼロか。どうせ外出も出来ないし、たまには家族でゆっくり過ごしましょうかね)
すると湊斗と紬が千恵を囲むようににじり寄ってきた。
「おきゃくさま、こないの?」
「あしたもたいふうなの?」
お客様が大好きな紬はしょんぼりとしているし、湊斗は台風の様子が気になるようだ。
「お客様は来られなくなっちゃったし、台風は近くを通るみたいだけど、悪いことばっかりじゃないよ。久しぶりに三人でのんびり出来るんだから!」
千恵が二人を抱き寄せてゆらゆらと揺れると、二人はつられてクスクスと笑い始めた。
「へへへ、やった! みんなでつみきしようよ!」
「わーい! ふふふ、私はひらがなカルタがしたいなー」
「今日は時間がたっぷりあるから、両方やれるよ」
常にお客様が来ているため、三人だけの時間はとても貴重だ。
子供達もすっかり楽しそうな表情で部屋中を駆け回り始めた。
「おじーちゃん、おばーちゃん、またきてくれる?」
「まだまだおしえたいヒミツのばしょがいっぱいあるの!」
すると笠原夫妻は双子を一人ずつ抱き抱えて「もちろんだよ」「約束するわ」と慰めてくれた。
「私たちは子供に恵まれなくてね。本当に娘と孫と過ごしているみたいだったよ」
「来年も必ず来るわ。その時はまたお願いね」
「ありがとうございます。またのご利用をお待ちしております!」
三人で見送りを終えると、湊斗が千恵の服の裾を引っ張った。
「ねえ、おきゃくさまのために、『かんこうあんない』のちずをつくろうよ。ぼく、もっとみんなによろこんでほしい」
すると紬も顔をパッと顔を明るくさせた。
「さんせい! そしたらみんな、ながーくおとまりしてくれるわ!」
湊斗と紬は手を取り合って「やるぞー!」と盛り上がっている。
千恵はしゃがんで二人の頭を撫でた。
「よし。じゃあ作ってみようか! でも、その前にお家のお掃除からよ。お片付け、手伝ってくれる?」
「はーい」
「まかせて!」
三人で笑いながら家に入る。
千恵は幸せを噛み締めていた。
ありがたいことに、このゲストハウスは毎日のようにお客様が訪れる。
人手が足りないときは仁美も手伝いに来てくれるし、子供達も少しずつ手がかからなくなってきた。
(今が人生で一番充実しているかも)
ゆっくりと過ぎていく穏やかな日々。ずっとこうしていたいと願っていた。
そんなある日。
庭で走り回る子供達を見ながら草むしりをしていると、急に日差しが消え暗くなった。
「おーい、そろそろお家に入ろうか。雨が降るよー!」
「はーい」
「まだあそびたかったのにー!」
「台風が近づいてるからね。しばらくお家の中で遊ぼう」
時期の早い台風が、軽井沢に近づいていた。発生当初は近畿地方手前で太平洋側へと外れていくと思われていたのだが、急な進路変更でこの近くを通るようだった。
(本格的な雨は明日あたりかしら?)
子供達が駆け寄ってくると同時に、ポツポツと雨が降り始めた。
「たいふう? たいふうってなあに?」
紬が首を傾げると、湊斗が彼女の両手を握った。
「ずかんでいっしょにみたよ? いーっぱいあめがふって、いーっぱいかぜがふくんだよ! つむがとばされないように、ぼくがまもってあげる」
「あたしだって、みなのことまもれるもん」
「二人とも頼もしいね」
二人を抱きしめると、湊斗と紬は「ママも守るからね!」と声を揃えた。
「ありがとう。さあ、お部屋に戻ろうね」
部屋に戻って予約の整理をしていると、一件のメールが届いた。
「ん? あぁ、キャンセル依頼ね。この台風だもの仕方ないわ」
全室貸し切りの団体客が来る予定になっていたが、交通網への影響を考えれば当然の判断だろう。
千恵は「天候によるものですからキャンセル料は不要です」と返信をしながら外を眺めた。
(数日間はお客様ゼロか。どうせ外出も出来ないし、たまには家族でゆっくり過ごしましょうかね)
すると湊斗と紬が千恵を囲むようににじり寄ってきた。
「おきゃくさま、こないの?」
「あしたもたいふうなの?」
お客様が大好きな紬はしょんぼりとしているし、湊斗は台風の様子が気になるようだ。
「お客様は来られなくなっちゃったし、台風は近くを通るみたいだけど、悪いことばっかりじゃないよ。久しぶりに三人でのんびり出来るんだから!」
千恵が二人を抱き寄せてゆらゆらと揺れると、二人はつられてクスクスと笑い始めた。
「へへへ、やった! みんなでつみきしようよ!」
「わーい! ふふふ、私はひらがなカルタがしたいなー」
「今日は時間がたっぷりあるから、両方やれるよ」
常にお客様が来ているため、三人だけの時間はとても貴重だ。
子供達もすっかり楽しそうな表情で部屋中を駆け回り始めた。