冷徹御曹司との運命の再会 〜隠していた双子ごと愛されました〜
 しばらくすると、篤史が二人を引き連れてやってきた。

「湊斗! 紬っ!」

 駆け寄ってきた子供達を渾身の力で抱き締める。

「どこ行ってたの! もう、心配したんだからっ。二人がいなくなったらママは……」

 子供達の前なのに、涙が止まらなかった。しゃくりをあげて涙を流す千恵に、子供たちは千恵の頭をポンポンと撫でた。

「ママ、なかないで。あのね、あつしさんをさがしてたの」
「これで、なかなおりできるでしょ? ちゃんとごめんなさいするのよ?」
「え?」

 ポカンとしていると、篤史の「こら!」という声が降ってきた。

「その前に、勝手に家を飛び出してごめんさない、だろう?」
「ご、ごめんなさい」
「ママ、ごめんなさい!」

 二人はしおらしく頭をペコリと下げた。

「湊斗と紬は、俺達が喧嘩したんだと思ったみたいだ。それで仲直りさせようと、俺のことを探すために外に出たんだと」
「そう、だったの?」

 子供達を見つめると、二人はキラキラした瞳で頷いた。

「そうだよ」
「ほら、なかなおりするの!」

 湊斗と紬は千恵を篤史の前へとぐいぐい押し出した。

(なんてこと……私のせいで、二人を危険に晒したのね)

 子供達を心配させ、挙げ句危険に晒してしまった。これでは母親失格だ。
 その上、ここで謝れなかったら、きっと子供達は自分の母親に失望するだろう。

 千恵は立ち上がり、篤史に向かって頭を下げた。

「二人を見つけてくれて本当にありがとうございます。そして、ごめんなさい。さっき言った言葉は全部嘘です。私は……篤史さんが来てくれて嬉しかったの。でも、篤史さんの仕事の邪魔になってると思ったら、この関係を続けるのは良くないと思ったの。だから、嫌われようとして酷いことを言いました。本当にごめんなさい!」

 正直に伝えると、篤史は「分かってるよ」と笑っていた。

「千恵のことだから、俺のためなんだって気づいてたよ。だからすぐに帰らずに、この辺りで時間を潰してたんだ。少し時間を置いて話し合おうと思って」
「そうだったんですね。そのおかげで湊斗と紬は助かったんです。良かった……。本当にごめんなさい」

 すると篤史が千恵をぎゅっと抱き締めた。彼の体温が伝わってくる。
 せっかく泣き止んだのに、彼の優しさにまた泣いてしまいそうだった。

 必死に堪えていると、篤史が「湊斗も紬もおいで」と声をかけた。

「ほら、ママにぎゅってしてあげて」
「うん!」
「わーい!」

 後ろから駆け寄ってきた二人が千恵の脚をぎゅっと抱き締める。
 結局千恵はもう一度泣いてしまうのだった。


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