愛しい俺様パイロットと、今日もいちゃいちゃ舌戦中

 それからどれくらい経った頃だろう。喉の渇きで目が覚めた。

 すっきりと回復したとは言えない体をなんとか起こすと、ベッドの脇にいつの間にか椅子が置いてあった。

 そこに座る知隼さんが、腕を組んだ状態でこっくりこっくり舟を漕いでいる。

 視線をベッドの反対側へと動かすと、サイドテーブルにはペットボトルの水とコップ。それに、私の仕事用のバッグが置いてあった。必要なものを手の届く場所へ置いてくれたらしい。

 とりあえず現在の時間を確認したくてバッグからスマホを取り出す。

 驚いたことに、私はあれから六時間以上寝ていたらしく、深夜一時を過ぎたところだった。

 知隼さんは、いつからここに座っていたんだろう。私が寝てからずっとってことはないよね……?

 私はコップ一杯の水でのどを潤すと、知隼さんの目の前に手のひらをかざし、軽く振ってみる。

 すると、ぴくりと眉を震わせた彼がゆっくりと瞼を開けて、瞬きを繰り返しながら私を見つめた。

「綺美……起きたのか。体の調子は?」
「絶好調とはいきませんが、目眩は落ち着いています」
「そうか。なにも食べてないから、腹減ってるだろ。俺が作ってもいいし、すぐ食べたいなら近所のコンビニにでも行ってくる」

 知隼さんが気だるそうに髪をかき上げ、椅子から腰を上げる。

 彼だって仕事をしてきた後なのに、負担をかけるわけにはいかない。

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