愛しい俺様パイロットと、今日もいちゃいちゃ舌戦中

 帰国後、例の不審な男からの一方的な想いの綴られた手紙が彼女のマンションのポストに投函されたことで、綺美はもはや住まいを移さずにはいられなくなり、自動的に同居生活が始まった。

 手紙は俺が預かり、綺美に被害が及ばないよう休みの日にひとりで警察署に出向いて、現状の報告と相談だけは済ませた。

 具体的な接触がないため事件化はまだ難しいものの、相談の記録は警察の方に残しておいてくれるとのことだった。

 警察からは、男の行動がエスカレートしたり新たな手紙などが送られてきたりした場合は、その証拠を持って再び相談するよう助言があった。

 なにもしないよりはマシだと思う一方で、やはり、直接的に彼女を守れるのは自分しかいないとも思う。

 一緒に暮らし始めてわかったことだが、綺美は体調不良の時でさえ人に頼ることを知らない。

 だから、多少過保護でも俺が常に彼女を気にかけ、素直に甘えられる環境を作ってやる。そうすれば、彼女の身も守れるし、夫婦としての絆だって深まるはずだ。





 綺美が体調を崩した日から二日経った土曜日。

 この日は彼女が休み、俺が出勤というすれ違いの一日になる予定だったため、彼女には外出を禁じていた。

「じゃあな。行ってくる。むやみに外を出歩くなよ」
「はい。お気をつけて。私は家で大人しくしていますから心配しないでください」

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