愛しい俺様パイロットと、今日もいちゃいちゃ舌戦中
「ごめんなさい。私を守ろうとしたばかりに痛い思いをさせてしまって……」
自宅に戻ると、私は彼の頬にできてしまった真新しい切り傷に絆創膏を貼った。
警察からは病院の受診を勧められたが、ほんの小さな傷だからと知隼さんが丁重に断ったため、私が手当てすることにしたのだ。
ソファに並んで座る彼は、手当された場所をそっと指先で撫でると、なんでもないことのように笑う。
「こんなの、別に放っておいても治る。それより、お前に手を出されなくて本当によかった」
すり、と私の頬を撫でる彼は、とても優しい目をしている。
先ほどの帰り道、虎須目さんが現れたために言えなかった気持ちが、私の胸の中で再び存在感を増していく。
「知隼さん、あの……」
私は意を決して彼を見つめた。心臓が飛び出しそうなほど暴れているけれど、懸命に言葉を紡ぐ。
「あの人が逮捕されて、差し迫った危険はとりあえずなくなったわけですけど……これからも、あなたのそばにいていいですか?」
……って、なんかまわりくどくない?
こんな言い方は全然素直じゃないし、もっとちゃんと気持ちを伝えたいのに……。
男の人に愛を伝えた経験なんてない私には、これが限界みたいだ。
彼の反応を待つ間、脳内で大反省会が繰り広げられていたけれど、やがて深澄さんの手が私の背中を引き寄せ、広い胸にギュッと閉じ込められる。