愛しい俺様パイロットと、今日もいちゃいちゃ舌戦中
「俺は最初から離してやる気なんてなかったよ。結婚を申し込んだ時にあれこれ並べ立てた理屈は、ほとんどただの口実だ。俺はずっと前からお前のことが好きだった」
ドキン、と鼓動が脈打ち、じわじわと頬が熱くなる。
素直に嬉しい反面、初めて聞く情報があったために、上目遣いでおずおず彼を見つめる。
「あの、ずっと前からって……?」
「お前が新人の頃、二年連続でリカレントが一緒になったことがあっただろう。その二度目の訓練の後、最上さんの店で俺のことを愚痴ってるところに出くわした」
「えっ?」
それって……梨沙子と一緒に、かなり飲んだくれたあの日のこと?
なにを話していたのかまったく覚えていないけれど、失礼な発言ばかりだったに違いない。
「す、すみません……。でも、どうしてその時の話が関係あるんですか?」
当時の私が彼に対して抱いていた印象を思うと、愚痴というより、もはや悪口だったのではないだろうか。
それを聞いて私を好きになってくれたとは思えないのだけれど……。