愛しい俺様パイロットと、今日もいちゃいちゃ舌戦中

 深澄さんは〝警察〟と言ったけれど、具体的な被害が出ていない今の状況では警察だって大した対策はできないだろうし……結構、詰んでるかも。

 男性がこちらを見ていたというのが深澄さんの勘違いで、以前後をつけられたのも私の考えすぎで、これからの日常は平和に過ぎていく。そんな顛末を願うしかない。

 その後、深澄さんに見守られながら建物の中に入り、自宅に到着してしっかりと玄関の施錠を済ませる。

 帰ってすぐには部屋の電気をつけない方がいいと彼から助言を受けたので、スマホのライトを頼りに廊下を歩き、ベッドのある部屋の窓辺に移動した。

 そこから、マンション前に停まっている深澄さんの車が見えるのだ。

 スマホのライトを消し、彼にメッセージを打つ。

【無事に到着しました。もう大丈夫です】

 すぐに既読表示が現れ、【了解】と短い返事が届く。間もなく彼の車が発進し、やがて見えなくなった。

「また借りができちゃった……」

 暗い部屋で思わず呟いたが、今回ばかりは悔しさよりも、素直に感謝する気持ちが大きかった。


 三日間の乗務と自宅スタンバイを終えた翌日、私は秋葉原の防犯グッズ専門店にいた。

 深澄さんにお土産をもらった日以降、幸い通勤時に危険を感じることはなかったものの、今後も大丈夫とは言い切れない。

 自分の身は自分で守らなければ。

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