愛しい俺様パイロットと、今日もいちゃいちゃ舌戦中
「ああ。自分だけならまだしも、妻や子どもの身が危険にさらされるのは耐えられない」
露木さんが真摯な眼差しで話す。前に深澄さんを含めた三人で飲んだ時も思ったけれど、本当に曲がったところのない人だ。
彼を射止めた奥様も、きっと人間のできた人なのだろう。
「美空さん……でしたっけ。奥様。深澄さんのお姉さんでもある」
「ああ」
「どんな方なんですか?」
なにげなく聞いてみたつもりなのだけれど、露木さんは首筋から耳の辺りまで赤くして、困った顔をする。
「そうだな、美空は……勝ち気でワガママで、振り回してくるタイプ……かもしれない」
「えっ?」
意外すぎる人物像に、私は目をぱちくりさせる。
「だって想像してみてほしいんだけど、あの知隼くんの姉だよ? 頭がよくて口が達者だから、俺は一度も口喧嘩で勝てたことがない」
なるほど、深澄さんの口の悪さはDNAからきていたのか……。
お姉さんと彼が喧嘩するところを、怖いもの見たさで覗いてみたい気もする。
「……でも、露木キャプテンはそんな美空さんが大好き、と」
彼の説明を補足するようにそう言ってみると、露木さんはますます顔を赤くして、ゴホンと咳払いした。