愛しい俺様パイロットと、今日もいちゃいちゃ舌戦中
【今日、太陽さんとフライトが一緒だったんだが、先日お前と防犯グッズの店で会ったと聞いた。身を守る対策を取るのは結構だが、全部ひとりで解決しようとするなよ。お前は人に頼るのが下手そうな性格だから忠告するが、前になにかあったら相談しろと言ったのは、社交辞令でもなんでもなく本心だからな】
心を読まれたような気がして、なぜだか目頭が熱くなった。
私は確かに、仕事でもプライベートでも、できるだけ人の手を煩わせたくないと思っている。
だって、共働きで多忙な両親からずっと〝面倒な生き物を増やしてしまった〟――という無言の圧力を感じて育ってきたのだ。
自然と自分のことは自分でするのが当たり前になったし、本当は誰かの……家族の手を借りたい場面でも、言い出せなかった。
言ったところで無意味だとあきらめていたから。
〝助けて〟や〝手伝って〟や〝心細い〟――自分の親にさえ求められなかったそれらの言葉を、ただの同僚である彼にぶつけてしまってもいいの……?
文字を入力する手前で迷っていたその時、画面表示が突然切り替わり、着信画面になる。メッセージアプリを経由して、深澄さんが電話を掛けてきたらしい。
迷いながらも、応答をタップしてスマホを耳にあてる。
「は、はい……」
『……よかった、生きてるな』