愛しい俺様パイロットと、今日もいちゃいちゃ舌戦中
彼は開口一番そう言って、安堵したように息をついた。私はなにも説明していないのに、危険を察知していたみたいだ。
「あの、どうして電話を……」
『既読はつくのに返事がないからだろう。太陽さんから聞いた話もあったから、とりあえず無事を確認したかった。今、家か?』
返信が遅いなんて日常的に起きる些細なことなのに、本気で心配してくれていたみたい……。
意外に思うのと同時に、さっきまで恐怖でいっぱいだった胸が軽くなりつつあるのを感じる。
「コンビニ……です。近所の」
『こんな時間に出歩いて、なにかあったらどうする。用が済んだら早く帰れよ』
私の返事を聞くと、彼の口調がきつく尖った。突然過保護な兄でもできたみたいだ。
今のこの時点では『なにもない』けれど、相談くらいなら……しても、いいのかな。
「あの、私の勘違いかもしれないんですけど」
『……どうした?』
「マンションを出た後、誰かがついてくる気配があって……たぶん今もその人、お店の外に――」
『馬鹿、そういうことはもっと早く言え。今からそっちに行くから、絶対に外に出るなよ。それと、店員の目の届くところにいろ』
盛大に叱られた後、彼が車のキーでも取ったかのような金属音がする。