愛しい俺様パイロットと、今日もいちゃいちゃ舌戦中

「私の安全を守ることが、どうして結婚のお話に繋がるんです? 深澄さんが意外とお優しいことはなんとなくわかってきましたが、さすがに無条件で守ってもらえるとは思えません。なにか事情があるんじゃないですか?」

 彼の真意を探るように、ずいっと顔を寄せて濃いブラウンの瞳を覗き込む。

 深澄さんは軽く私から目を逸らしてなにか考える様子を見せた後、観念したように目を閉じた。

「姉がうるさいんだ。結婚しろしろと」
「えっ? お姉さん……って、露木キャプテンの奥様の?」
「ああ。自分が太陽さんとうまくいっているからって、弟の俺にも結婚の素晴らしさを説いてくる。それだけでならまだしも、自分の知り合いや友人を紹介しようと勝手に食事会をセッティングしたり、俺の連絡先を漏らしたり、やりたい放題なんだ。……だから、姉を黙らせるためには結婚してしまうのが手っ取り早いと思ってな」

 お姉さん、強烈な人なんだ……。

 そういえば、防犯グッズ専門店で会った時の露木さんも顔を真っ赤にしながら話していたっけ。

『結構……勝ち気でワガママで、振り回してくるタイプ……かもしれない』

 私はお姉さんにお会いしたことはないけれど、ふたりの話を照らし合わせると、なんとなく納得できる話だった。

 でも……ひとつ、気になることがある。

 私は恋愛にも結婚にも夢見てないからいいけれど、深澄さんには片想いの相手がいるんじゃなかった……?

 結婚するならその人が適任なんじゃないの?

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