愛しい俺様パイロットと、今日もいちゃいちゃ舌戦中
そう思いながら迎えた、滞在二日目の朝。ホテルのレストランに出向いて、テラス席のパラソルの下でアサイーボウルを楽しんでいる時だった。
テーブルに置いていたスマホが短く音を立て、片手で操作する。
すっかり見慣れたハヤブサのアイコンが、短いメッセージを伝えていた。
【今日、午後一時にこの店に来い】
相変わらずの偉そうな物言いに、思わず眉を顰める。
直後のメッセージにはURLが添付されていて、なにげなく開いてみる。ハワイアンジュエリー専門店の公式サイトだ。
「カップルにおすすめ。歴史あるハワイアンジュエリーでロマンティックなプロポーズ……」
口に出して読んでみると、ますます意味がわからなくなってくる。
……深澄さん、まさか、婚約指輪を作ろうとしている?
【あの、まだ結婚の件についてはお返事していないはずですが】
【ただの下見ならいいだろ】
【下見というのは、実際に購入する予定の人が行うものでは?】
【来ないなら俺が勝手に選ぶ】
は、話がかみ合わない……。
軽い苛立ちでスマホを握る手がぷるぷると震えそうになるものの、よく考えたら私も彼と話をするタイミングを窺っていたのだ。
本当に結婚するなら指輪も必要になるだろうし、その指輪に私の趣味が全く反映されないのは困る。
彼の誘いに乗る形になってしまうのは癪だが、ここは私が大人になろう。