愛しい俺様パイロットと、今日もいちゃいちゃ舌戦中

「ん……美味しい。タピオカといえばミルクティーという固定観念がどこかいきますね」
「気に入ったなら全部飲んでいい。少し休憩してからジュエリーショップへ向かうか」

 深澄さんは近くに開いているベンチを見つけると、そこに座るよう私を促す。

 自分はその正面に立つと、足元に紙袋を置いて中身を漁りだす。

「これが、お前用の。こっちは俺の」

 彼はそう言って、サイズの違う色違いのTシャツを私の前に掲げる。胸元にヤシの実の小さな刺繍がしてあるシンプルなもので、サイズの小さい方は薄いブルー、大きい方は黒だ。

 しかし〝お前用〟というのはいったい……?

「それと、こっちはペアのマグカップだ。ヴィンテージっぽいロゴがいいだろ」

 今度は大きな紙袋の中から、四角い形に膨らんだ別の店のショッパーバッグが出てくる。

 得意げに微笑む深澄さんが袋から箱を取り出し、一部透明になっている側面から中のマグカップを見せつけてくるが、私は呆気に取られて瞬きを繰り返すばかりだ。

 色違いのTシャツに、ペアのマグカップ、そして、これから向かうのはジュエリーショップ。

 私は確かにこの人から結婚を持ちかけられているけれど、まだ承諾もしていないのにペアの品々を用意するなんて、どういうつもり?

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