愛しい俺様パイロットと、今日もいちゃいちゃ舌戦中
「あの、私たちは現在ただの同僚。それ以上でもそれ以下でもないと認識していますが、なにか間違ってます……?」
出したものを袋に戻す彼に声をかけると、彼は胸の前で腕を組み飄々として答える。
「少しでもその気がなければお前は誘いには乗らないタイプだろ。ここに来た時点で、答えは決まっているんじゃないか?」
あまりに自信たっぷりな態度に呆れてしまう。
しかし、答えが決まっている――というのは、あながち的外れではない。この流れでそれを認めるのはとても悔しいけれど。
私はカップの底に張り付いていた最後のタピオカを吸い込むと、傍らにあったダストボックスに空の容器を入れ、立ち上がる。
そして、挑戦的に深澄さんを見つめた。
「……結婚は、します」
「賢明な判断だな」
にこりともせず、当然のように頷く彼が憎たらしい。
「でも、私は借りを返すだけですからね」
「ああ、お前の一生をかけて返してもらうのを楽しみにしている」
えっ。一生……?
「ちょっと待ってください。もしも離婚したくなったら……?」
「離婚? あり得ない。そんな生半可な気持ちでひとりの女性の人生を預かったのかと、家族全員から詰められる」
そんな……予想外だ。あくまでお互いのメリットのための、ビジネス的な結婚だとばかり思っていたのに。