愛しい俺様パイロットと、今日もいちゃいちゃ舌戦中
それからおよそ一時間後、彼が頼んだデリバリーがマンションに届いた。
食事の前に交代でシャワーを済ませたので、私も彼も部屋着姿。ダイニングテーブルを挟んで向かい合う私たちは、お互い楽な部屋着姿。
テーブルの上に並んでいるのは、彼がよく利用するのだというイタリア料理店の品々だ。
サラダやガーリックトーストなどの軽い料理から、骨付きチキンのロースト、トマトソースとクリームソースの二種類のパスタなど、コース料理のように多彩なラインナップだ。デザートのティラミスも冷蔵庫に入っている。
「ずいぶん贅沢ですね。誰かの誕生日みたい」
「まぁな。一応、俺たちの婚約を祝して乾杯するか」
どこまで本気なのかわからないが、知隼さんがそう言って赤ワインの入ったグラスを持つ。
「私たちの婚約は、お祝いするほど大層なものではないと思いますが……」
「そう深く考えるな。乾杯できる口実があるのはいいことだろ」
「……まぁ、ただの口実なら」
知隼さんは渋々クラスの脚を持った私に満足げな笑みを浮かべ、「乾杯」と穏やかに口にする。
食事をしながら今後のことを話し合い、知隼さんのご両親の承諾を得られれば、早めに婚姻届を出してしまおうということになった。